手と手の間に信頼感


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Any3 TAICHI ・ スタビライゼーショントップ

安らぎをあなたに「保健婦からの応援歌」 
工藤充子(NPO法人「ほっとスペースゆう」理事長・保健婦)「仲良し親子」から以下抜粋です。


・・・略・・・

駅に向かって歩いている私とその親子の距離はどんどん近くなっていきました。
「お父さん、集中、集中、集中して・・・」と女の子の声が聞こえてきます。
直ぐ前に信号があり、その子はお父さんに声をかけていたのです。
「あっ、ミクちゃんとお父さんだ」とそのとき気づきました。

・・・略・・・

今日はお父さんは白杖(はくじょう)を持たず、その代わりにミクちゃんがしっかりと
お父さんの手をつなぎ、エスコートしています。
ミクちゃんは信号の場所や段差もちゃんと教えています。

・・・略・・・

ミクちゃんはこの春から幼稚園年長組です。
「女の子の成長は早くて私たちをよく助けてくれます。

でもここまで成長するのは長かったです」と、お父さんは子育ての苦労とミクちゃんの成長に
助けられていることを話されました。


ミクちゃんはじっと私たちの話に耳を傾けていました。
二人はしっかりと手を握り合い、その手と手の間には温かな信頼という空気が
流れているかのようでした。
お別れのとき、「ミクちゃんとお父さんは仲良しね」と口にしたほど、二人は楽しそうでした。


お父さんもお母さんも視力はほとんどなく、それこそ手探りでこの兄、妹を育ててこられ、
今では四人で困難をともに乗り越えていく家族となりました。

・・・略・・・


【懐かしい古くから伝わるしぐさ言葉】

傘かしげ→雨の日にお互いの傘を外側に傾け、ぬれないようにすれ違うこと

肩引き→道を歩いて、人とすれ違うとき左肩を路肩に寄せて歩くこと

うかつあやまり→たとえば相手に自分の足が踏まれたときに
        「すみません。こちらがうかつでした」と

                 自分が謝ることで、その場の雰囲気をよい保つこと

七三の道→道のど真ん中を歩くのではなく、自分が歩くのは道の3割にして、
     残りの7割は他の人のために
あけておくこと

こぶし腰浮かせ→後から来る人のために「こぶし」1つ分、腰を浮かせて席を作ること

隣の三尺→相手の気持ちを思い、お互いに少し『三尺(約1m)』の余裕を持つ


上のエッセイを読んで思い出しました。気持ちが「ほっ」とする言葉ですね。


                       健康太極拳指導士
               
スタビライゼーション・インストラクター 土田 晶子